
薄毛治療のひとつである「自毛植毛」は、自分の毛を移植することで薄毛部分をカバーできる方法です。
AGAの影響を受けていない元気な毛を毛包組織から採取して移植する手術なので、医療機関でしか受けられない外科医術です。
内服薬や外用薬など気軽に受けられるような治療ではないため、手術後の経過や仕上がりなど安全性に不安を感じる方もいるでしょう。
本記事では自毛植毛の安全性について解説します。自毛植毛を検討中の方や、安全性に不安のある方はぜひ最後までお読みになり参考にしてください。
目次
自毛植毛が安全な理由
自毛植毛はAGA治療の中でも長い歴史のある治療方法です。アメリカでは年間約10万人が手術を受けている実績があり、薄毛の根本的治療が可能です。自毛植毛が安全な治療方法である3つの理由について解説します。
脱毛症診療ガイドラインでも推奨している
薄毛治療は、2010年に日本皮膚科学会が定めた「脱毛症診療ガイドライン」に則って行われています。
ガイドラインでは推奨度を評価の高い順からA、B、C1、C2、Dの5段階に分けており、皮膚科ではガイドラインに沿ってAGA治療の内容を提案しています。
| 治療方法 | 推奨度 | 使用 |
|---|---|---|
| 自毛植毛(男性) | B | 行うよう勧める |
| 自毛植毛(女性) | C1 | 行ってもよい |
| 人工毛植毛 | D | 行うべきでない |
| ミノキシジル外用 | A | 行うよう強く勧める |
| フィナステリド・デュタステリド内服(男性) | A | 行うよう強く勧める |
| フィナステリド・デュタステリド内服(女性) | D | 行うべきでない |
自毛植毛は薄毛治療として、男性は「行うよう勧める」女性は「行ってもよい」とされています。自毛植毛の歴史は古く1800年代には皮膚移植が提案されており、現代に至るまで改良や試行錯誤を重ねて安全に行える治療となっています。そのため、医学的に認められている治療方法なので安全性が高いといえるのです。
自毛だから拒絶反応がない
自毛植毛は元々生えている自分の毛髪を使うので、拒絶反応が起こりにくい治療です。
手術後のかゆみや皮膚トラブルも起こりにくく、起きたとしても手術から数日間で軽度で済みます。
拒絶反応を起こすと一度植毛した毛が抜け落ちてしまいますが、自毛では抜け落ちるリスクが低いこともメリットです。
元々は自分の毛なので周りになじんで自然な仕上がりになります。パーマやヘアカラーもできるので、ヘアスタイルのアレンジも楽しめるでしょう。
効果が見た目でわかる
AGA治療には内服薬や外用薬による治療方法がありますが、自毛植毛は自毛を薄毛部分に植毛するため、効果が見た目でわかりやすのが特徴です。
生え始めるまでに期間はかかりますが、毛が成長していくのが目で見てわかります。
手術を受けてから4ヶ月ほどで生え始め、1ヶ月で約1㎝成長するので長さが揃うまでには6~8ヶ月間はかかると見ておきましょう。
継続しても効果があるかどうかわからない治療とは違い、移植して生着すれば半永久的に生え続けるため根本的な治療が可能です。
知っておきたい自毛植毛のリスク
自毛植毛は薄毛の根本的治療ができますが、何もリスクがないわけではありません。自毛植毛で起こる可能性のあるリスクを知ることで、自分に合う薄毛治療が受けられるでしょう。自毛植毛で起こるリスクを見ていきましょう。
合併症を起こす可能性がある
自毛植毛を受けた後に合併症を起こすリスクがあります。採取や移植した部分の赤みや出血、腫れやかゆみなどのほか、吐き気や頭痛など体調の変化もあります。自毛植毛は少なからず身体に負担のかかる手術なので、合併症などのリスクがあることを踏まえて検討してください。
傷跡が残る
自毛植毛は外科的な手術となるので、移植する毛を採取した部分や移植部分に傷跡ができます。採取方法によって縫合する場合があるため、傷跡となって残ってしまうのです。傷跡は線状や点状に残るため、採取する範囲が広いと将来的に薄毛が頭皮全体に広がった時に、隠せなくなる可能性があります。傷後を少しでも目立たなくしたい場合は、専用の器具を用いて毛髪を部分的にくり抜いて採取する「FUE法」をおすすめします。1回で採取できる量は少ないですが、傷跡が目立ちにくくダウンタイムが少ないのが特徴です。
生着しないこともある
自毛植毛の生着率は85~90%といわれているため、10~15%の毛は生着せずに抜け落ちてしまいます。生着しない毛もありますが、移植した全ての毛ではないため、全体的に見れば目立たないです。生着率は元々の髪質や頭皮環境、施術者の技量にかかることなので、必ずしも生着しないことはありません。生着率を高めるためには、自毛移植をする前から育毛剤などを使用して頭皮環境を整える、食生活を変えるなどケアを継続することで生着率の悪化を下げることができます。
健康的な毛髪がないとできない
自毛植毛は薄毛の影響を受けていない、後頭部や側頭部の健康的な毛を移植します。そのため、健康的な毛髪が残っていないと移植できません。薄毛が全体に広がっていたり、健康的な毛髪がないと受けられない手術のため、受けられる人が限られてしまいます。
費用がかかる
自毛植毛は薄毛治療の中でも高額な治療方法です。専門的な知識や技術を持った医師が行う外科手術となり、保険は適用されません。
基本料+1グラフト(株)×グラフト数で料金が決まり、基本料金自体が数十万するため、100万円を超えることもあります。
採取した毛を1本1本移植するため時間と労力のかかる手術なので、高額になってしまうのです。さらに薄毛の範囲によっては2回以上の手術を要することがあります。費用がかかって継続できないことがあるため、始めに移植する本数や範囲、手術する回数は確認し、支払える範囲で治療を受けましょう。
まとめ
自毛移植の安全性について解説しました。
日本皮膚科学会からも有効な薄毛治療だと推奨されており、自分の毛を使うので拒絶反応がないため、安全性の高い治療です。
薄毛の根本的な治療になりますが外科的な手術が必要なため、安全性とリスクについて理解した上で受けるようにしましょう。
薄毛の治療方法や、自毛植毛の移植方法にはさまざまな種類があり、費用もかなり幅があります。
クリニックのカウンセリングで専門医と相談し、自分に合った薄毛治療を受けてみてください。







