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自毛植毛後に起こる「ショックロス」とは?原因や対策方法を解説
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自毛植毛後に起こる「ショックロス」とは?原因や対策方法を解説

AGA治療のひとつである自毛植毛は、AGAの影響を受けていない自分の頭皮の組織を、薄毛が気になる部分に植毛する方法です。
元々は自分の髪の毛なので、生着すれば生え続けるのが最大のメリットです。
しかし植毛後に毛が抜け落ちる「ショックロス」という現象が起こる場合があります。
せっかく毛を増やすために自毛植毛したのに、毛が抜けてしまっては困惑するでしょう。
本記事では、自毛植毛にともなうショックロスについて解説します。
ショックロスが起きやすい時期や原因、対策方法をご紹介するので、自毛植毛を検討している方やショックロスを予防したい方はぜひお役立てください。

植毛にともなうショックロスとは?

ショックロスとは俗称で、医学的に植毛手術後に見られる一時的に既存の毛が抜け落ちることをいいます。
植毛した毛ではなく元々生えていた毛が抜け落ちることなので、ショックロスとよばれています。
植毛した毛が定着せずに抜け落ちることを「脱落」といいますが、毛が抜け落ちるのは一緒なのでショックロスと混合されてしまうことが多いです。
どちらも抜け落ちる原因が違うので、どの部分の毛が抜け落ちたのか確認が必要です。

ショックロスが起こる確率

ショックロスは一般的に20%の確率で起こるといわれています。5人に1人は起こるので少ない数字ではないでしょう。20%といっても抜ける本数が違うため、比較的程度が軽いケースも含まれています。
ただし医学的な論文によって出された数値ではなく、明らかに抜け毛の量が増えているという方を対象にしたものであるため、植毛後は少なからずショックロスは起こり得るという見解の医師もいます。
男性より女性の方がショックロスは見られやすい現象です。
ショックロスによって手術前より薄毛が目立ってしまうということにはならないので、心配はいりません。

ショックロスが起こる原因

ショックロスが起こる原因ははっきりとはわかっていません。
手術時の麻酔の影響、手術後の炎症によるものではないかと考えられます。
抜ける量や範囲にも個人差があり、同じ人でも複数回受けても毎回程度が異なります。
いずれも一定期間に見られる現象なので、ショックロスが落ち着いたら徐々に毛は生え始めるので安心してください。

ショックロスが起きやすい時期

ショックロスが起こりやすい時期は、手術後3~4ヶ月後です。
早い場合は2~3週間後に起こる人もいます。
ただしショックロスが起こる時期には個人差があるので、複数回植毛をした方でもショックロスが起きにくかったり、時期や量も変わってきます。

ショックロスで抜ける毛の量

ショックロスはすべての毛が抜けるわけではありません。
元々生えていた髪の毛のおおよそ10~15%程度だといわれています。
本人としては植毛後に抜け毛が増えて不安になりますが、残りの毛は85~90%なので、全体で見ればわかりにくいことが多いようです。

ショックロスが起こる範囲

ショックロスは移植した範囲内と、局所麻酔を使用した周囲に起こりやすいです。
また、AGAの影響を受けていない健康的な頭皮の一部(ドナー)の組織を移植するため、ドナーの縫合部周囲1~2㎝は一時的に毛が抜けることがあります。
女性の方がショックロスが起こりやすいため、ドナー縫合部の周囲や移植した周辺に見られやすいです。
移植した部分やドナーとまったく関係のない部分の抜け毛は起こりません。

ショックロスの対策方法

植毛をすると少なからずショックロスは起こってしまうので、事前に対策をしておくと安心でしょう。

外用薬を使用する

一般的なAGA治療の外用薬として「ミノキシジル」があります。
頭皮の血行を促進させて、毛を生やす毛母細胞を活性化して発毛効果が期待できるため、植毛手術を受ける前に使用している方も多いです。
ホルモンに影響しないので、女性でも使用できる外用薬です。薄毛治療に効果があると国内で許可されています。
市販されており2~5%の濃度ですが、医師の診察と処方があれば5%以上の濃度も使用可能です。
手術後は頭皮が炎症するため、1~2週間は間隔を空けてから使用してください。
ショックロスは手術後3~4ヶ月後に起きやすいので、その頃には頭皮の炎症は落ち着いているでしょう。

増毛パウダーを使用する

ショックロスが起こって薄毛が気になり出したら、繊維でできた人工毛の増毛パウダーの使用が有効です。
薄毛の気になる部分に振りかけるだけなので、植毛した毛や頭皮に影響を及ぼす心配がありません。
シャンプーで落とせるので外出時だけ使用できる手軽があります。
増毛パウダーには様々な形状や色があるので、自分の髪色や毛質に合ったパウダーを用意しておくといいでしょう。

複数回に分けて植毛する

植毛手術を一度に行うのではなく、複数回に分けることでショックロスの確率を下げられます。
ショックロスで抜け落ちるのは既存の毛なので、植毛した毛ではありません。
そのため回数を分けて行い、様子を見ながら植毛することも一つの方法です。

髪型を工夫する

ショックロスは一時的な症状なので、手術を受ける前は事前に髪の毛を伸ばしておいてアレンジしやすくしておく方法もあります。
髪全体のボリュームがアップするようなヘアスタイルにすれば、薄毛をカバーできます。
ドナー縫合部の傷跡も隠せるので、手術前後は伸ばしておくと安心でしょう。
また帽子やかつらを上手に活用して隠す方法もあります。手っ取り早く隠せるので便利ですが、汗で蒸れないよう注意が必要です。

まとめ

ショックロスは一時的な症状なので心配する必要はありません。
植毛の影響を受けていない部分なので、ショックロス後に毛が生えなくなることは考えにくいです。
麻酔や炎症によって起こったショックロスは、発毛サイクルが整って落ち着けば元の状態に戻るので安心してください。
植毛をするとかえって毛が抜けることを懸念して植毛を避けるのではなく、抜け毛が起こる原因や対策方法を知れば受けやすいでしょう。
自毛植毛は自分の毛なので、生着すればAGAの影響を受けていない毛と同じように生えてきて自然です。
一時的な治療ではないため、長期的に薄毛を改善したい方はぜひ検討してみてください。

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KM新宿クリニック
院長 内藤 崇

経歴
1999年 山梨医科大学医学部卒業
1999年 山梨医科大学付属病院 皮膚科形成外科入局
2003年 東京大学形成外科助手
2006年 獨協医科大学形成外科助教
2008年 東京大学附属病院形成外科臨床登録医
2012年 KM新宿クリニック院長就任
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